- 開催レポート
2023年7月~12月開催:共創コーチング®養成コース15期
2023年7月2日(日)8月6日(日)9月3日(日)10月5日(日)11月5 日(日)12月3日(日)に、それぞれ朝10時~17時まで、養成コースを行いました。
1対1の共創コーチング®セッションをデザインできるようになるプログラムです。
「共創コーチ®養成コース」は、企業や組織、個人に対してプロフェッショナルに『共創コーチング®』のコーチングセッションをデザインし、実施できるスキルを習得するためのコースです。
(参加者の感想)
●コーチングフローを一通り行うことに対しては、自信を持つことができるようになった。
そのうえで、共創の感覚やコーチングを知らない人との場数など、新たな課題も見えてきていることが成長だと感じる。
結果的に現段階でクライアントは累計5人獲得できたのは成果。
コーチングが自分の中で一つの軸になってきているので、自分の中にとどめずどんどん発信していきたい。
自分自身を内省する機会も相互セッションをする中で多かったので、コーチを受けるという経験も非常に有意義だった。
今後、他のスクールやプロコーチの方ともどんどん交流をしていき、クライアントも広げていきたい。
●・成果:
3人のクライアントと継続セッションで実践ができた(無料)。
クライアントからの評価でもコーチをつけることで気づきがあったことを確認できた。
ライフキャリアコーチングの自己紹介を作成できた。
・成長ポイント:
スキル面
養成コース受講前は、型を使うことに意識がいきながらの状態であったが、実戦を経て、無意識にコーチングフローが身につき、意識せずとも実践できるようになった。
クライアントの表情の変化や言葉の裏側にある価値観に集中することができ、エネルギーシフトをキャッチすることができるようになった。
マインド面:
共創感覚を持つこと。コーチ、クライアントの各々の特性、価値の掛け算で良いセッションを作りたいという思いが芽生えた。
・変化:
養成コースを受講し、コース外の時間も実践・振り返りをすることを通じて、今後コーチとして活動をしていくための自信、準備ができたと感じる。
●1.セッションに臨む際の意識について
どのような意識でセッションに臨めば良いかが分かり身に付いているということを養成コースの目標にしていた。
(出来たこと)
・クライアントに興味を持つこと
・セッションに集中すること:相手に集中することができるようになり、興味を寄せることへのためらいがなくなってきた。
・受容と共感ということが姿勢として重要なスキルであり、観察もそのために必要だと分かった。フローや質問の方向性はコーチングの専門性における枠組やスキルとして、テーマやクライアントの状態によって使い分けるのが相応しいと考えられる。
・コーチの立場についての現時点の考え:クライアントのwell-being を願う存在でいようという考えに至った。
(出来ていないこと)
・クライアントの感情やエネルギーシフトに意識を向け続けていること。
・相手の感情との付き合い方を探究すること:人間の認知の多様性を踏まえて相手の全体的な現状を観ようとする姿勢が感覚的に統合されておらず、身に付いていない。
・あたかも相手の頭で考えているような感覚でいること。
・目線を合わせながら視野を広げる:相手の見ていないものにも目を向けてあえて質問する。目線を合わせながらコーチとしての役割を演じるためには、相手と自分の主観的、客観的状態を捉えられていることが必要なのだと思う。
・セッションのゴールに向かってクライアントが自律的に進む力を信じる。考えが進まないときには質問に加えて提案、フィードバック、情報提供等を行い、視野を広げるサポートをすれば良いと思う。
2.クライアントの状態の理想
クライアントがどのような状態でセッションに臨むと得られる利益が大きくなるだろうか?
・自由に内面を探求できる。自分を取り巻く状況に広く目を向けられる。
・そのことによって自分の内外を正しく広い視野で把握できる。
・思考に集中できる。
・考えに執着せず、正直かつ自由に探求できる。
・普段よりも思考を深めたり、広げたりできる。
3.今ここにあることの意義
今ここにある状態とは?
・感覚が自分の内外に対して開かれていて敏感である。
・リラックスしている。
・思考に対してもオープンで過去の思考に固執していない。
・中立的に感覚を捉える。
・安全だと感じているか自己受容的であり、防衛的でない。
・オープンかつ敏感であるため、刺激や思考を自分のものとして取り入れやすい。
クライアントにこうあるべきという状態を強いる訳ではないが、セッションにおいて今ここにある状態であることは、次のような点で利点があると思われる。
・多角的かつ中立的に内観してゴールに向かって効果的に考えを進められる。
・自己受容的でリラックスしている。
そのため、「今ここ」にある状態はクライアントの幅広い課題や感情に適しているかもしれない。
4.クライアントが今ここにある状態を作り出すためにコーチができること
・ラポール→リラックスし気持ちを切り替えて、セッションに集中する
・受容する→リラックス、オープンになる
・共感的理解を示す→受容されている、理解されていると感じる
・コーチ自身が今ここにある→質問や姿勢から影響を受ける
・気付いていない自身の状況に目を向けさせる質問、フィードバックをする(感情など)
5.コーチの「今ここ」との関係ー2人でどういう状態にあるのか
クライアントと取り巻く世界の状態を2人で眺めている。クライアントは、コーチがそこにいることで受容される安心感を持つことができ、また進もうとしている方向についてオートクラインの効果や自己認識の高まりによって考えが進む。
6.クライアントが話したいことを話す意義
クライアントが持ち出した話題には必ず十分に反応するようにしたい。テーマと一見関係なさそうでも、設定したテーマの奥にあるその人の有機的につながる世界から出てきたものである。その時に論理的または直感的な理由で話したいと思う話題を取り上げ、なぜそれを話題にしたいのかにも目を向けることで、気付きにつながる可能性がある。
7.幼少期の人格形成
最終回後のZoom飲み会で参加者の子供の頃の話を聞き、人格形成は幼少期にかなり進んでいるものだと感じた。翌朝、目が覚めたら時々思い出す子供の頃の2つの出来事を考えていた。それらがトラウマの原体験でもあり、価値の形成にも大きく影響している経験だったと考えが整理できた。一つの感情を取っても、感情との付き合い方は多様である。幼少期からその関係性が育まれているならば、相手にとってその感情の持つ意味を探究したいと思った。
●私がコーチングを学んで一番の気づきは、聴くことの大切さです。普段から営業職をしていますので、十分コミュニケーションには気を使っていたと思い込んでいましたが、相手が話しやすいように、自分の評価や判断は置いておいて聴くに集中することで、こんなにも相手が話してくれるようになるのかと実感しました。
またそこに加える質問についても、いかに今まで自分が聞きたい、つまりFor Meの質問をしてきたかと痛感させられました。聴くを意識した上で、なぜそう思ったのか、そこから何を感じたのか等を、For Youの質問で相手に起こる変化を感じ取れるようになると、コミュニケーションは劇的に改善しました。
また実際に後輩にクライアントになってもらい、コーチングを行っていった際には、今まで思いはあっても中々動けなかった後輩が、自ら率先して目標に向けて、具体的な行動計画を掲げ、積極的に活動していくことに感動すら感じました。
具体的には、毎回話したいテーマを掲げながらも、オリエンテーションで決めた当初のゴールを大きく離れないように心掛け、ちょっとした相手の変化を見逃さず、よく相手の話を聴くだけで、どんどん前向きに自分自身の行動を捉え、自発的に次に行いたい課題をあげられるようになっていきました。
まだゴールに達成したわけではありませんが、想像を超える後輩の成長に驚きを感じると共に、このことを通して、多くの人は自分だけでは行動に移せないことが多く、コーチと共に対話を通じて、継続的にコミュニケーションを行うと、自ら率先して変化して、目標に向かっていくのだと大変感銘を受けました。
コーチングはすごく特別なスキルではないとは思いますが、ひとつひとつの行動や思考に、なぜそうすべきかを込めることで、小さな変化をもたらし、やがて人生をも変える大きな力になると感じています。
ぜひともこの気づきをもっと多くの人の為に活用できないかと強く考えています。
●コーチングを体系的に学び始めたのは共創コーチングの基礎コースを受講開始してからになります。それから1年が経過しましたが、振り返ると大きく2つの点で成長できたと感じています。
まず一つ目の変化は、相手の主体性を大切にしながら対話する姿勢がこれまでより強くなっただけでなく、対話する際の言動で表現できるようになったことです。特に「オートクライン」は実践し効果を感じることができました。対話の際、こちらが言葉を整理して相手に同意を求めるのではなく、相手に言葉を発してもらい自ら考えるように仕向ける対話ができるようになったと感じます。
意識し実践してみると、相手から「言ってみたけど少し違っているかもしれない」、「話しながら思ったけど、・・・ということかもしれない」といった反応が増えました。
結果的に、僕からは「それってどういうこと?」、「もう少し知りたいなあ」と問いかけることが増え、相手への理解が深まるだけでなく、相手にとって話しやすい空間を作りだすことができているように感じます。
もう一つの変化は、相手の言動に含まれる感情や価値観を伝えるようになったことです。これまでも傾聴を実践しているつもりでしたが、感情や価値観を言葉に出すことは多くありませんでした。ですがコーチングを学ぶ中で、状況や事象のとらえ方は人それぞれで、そこで感じたことを共有することが相手を理解するうえで重要だと学びました。
実際に「そうでしたか。それは不安ですね」とか「それを聞いてどんな気持ちだったのですか?」といった問いかけを意識するようになってからは、相手から「実は・・・について不安で」といった本心を聞き出せるようになったと感じます。
いずれもコーチングセッションでない場面でも活用でき、リーダーシップやコミュニケーションに役立っています。