- 受講生インタビュー
チーム力を上げて、もっと加速するために必要なもの。
2000年に起業。
以来エステティシャン歴21年のエステティックサロン経営者
共創コーチ®
三十歳の時に六角形のエステティックサロン “Lotus Land” をオープンさせ、今では県内外から来られる3,000人を超える顧客様に対して、頼もしいスタッフと切り盛りする日々。2022年には現在のサロンに増設という形でさらに大きなエステティックサロンを経営していくこととなり、それに踏まえてコーチングスキルを習得することによって、サロン内のチームワークの向上や、スタッフ一人一人の才能を伸ばすべく、共創コーチングの学びを活かしています。
現在のお仕事について、教えて頂けますか?。
20歳で起業して最初の10年間は1人でやってきましたが、30歳の時に本格的なエステティックサロンとして建てた六角形のサロンで、頼もしい3人のスタッフを迎えて今年が10年の節目の年です。
長く続けられる秘訣とは、どんなものですか?
好きな事をしている事。気が付いたら、年数が経っていたというのが正しいかもしれません。
それと、目標を設定する事。仕事が軌道に乗った22歳頃、キャッシュで車が買えるぐらいになろうと決めました。そして、大きい車を買った。次の目標は、30歳でお店を建てるって決めた。いつも目標を決めて、がむしゃらに目の前の事を一生懸命やって進んで来たら今になっていたという感じです。ゴール(目標)を決める事が、私の原動力になっています。
お仕事に、コーチングを導入しようとした理由は何ですか?
最初の10年間は1人でやっていたので、すべてのお客様のお名前やお人柄を知った上で施術を行っていたため、お客様との距離はとても近かったと思います。そして次の10年間でスタッフも増え、お客様の数もかなり増え、今では顧客様数は3000人以上となりました。こうなってくると、スタッフのお客様も出来てきますし、お客様のご様子や信頼関係など、私を含めスタッフ間で共有する事も多くなってきます。
私がコーチングを学びたいと思ったきっかけは、スタッフとの距離感に悩みだした事がひとつの理由です。スタッフの意見や思い、考えがわからないという不安が押し寄せてきて、彼女たちを理解したいと思うようになりました。経営理念や、サロンがこれから向かっていく道筋をスタッフに伝えていますが、彼女たちの思いがそこに一緒に乗らなければ、スピード感も出ないと考えました。そこで1on1を導入しました。
コーチングを導入して、どんな事が変わってきましたか?
彼女たちスタッフのダイレクトな意見が聴けて、安心感が生まれました。
あるスタッフは、自分の意見はあまり言わず、黙々と働くタイプなのですが、1on1の中で、「今すぐでは無いですが、私はここで働けて嬉しいので、結婚と出産をしても働きたいけど、ここはそういう制度はないですよね」って言ってくれました。いつも黙々と働くこのスタッフに対して、仕事に対してどう感じて働いてくれているのかな…って気になっていたのですが、お客様に対して愛情を持って接してくれていた事、彼女の思いを聴く事が出来て、本当にありがたい気持ちになりました。これは私にとって、とても大切な財産です。
1on1を通して、他のスタッフからも、今課題に思っている事がある、やっていきたい事がある等、思いや考えを聴きだす事が出来ています。それだけでなく、サロンの進んでいく方向に対して、どんな事でもよいので、スタッフからの意見を聴くようにもしています。最近お客さんからこういう話があったから、こういうのを足してもいいかも等、アドバイスをくれるようになりました。
コーチングを学んで一番良かったなと思えたのは、1on1をする事の大事さ。目標の共有ですね。彼女たちスタッフの目標やサロンの目標に対して、そこに向けてどうして行こうか、この時間はそれを話す時間だよと、しっかり作れるようになったのは大きいです。
コーチングを学ぶ前は、自分の忙しさにかまけてあまりみんなの話をちゃんと聴いていなかった気がします。「ああ、わかった、わかった」みたいな。以前、サロンの店長に「これどう思いますか?これしてみようと思いますけど?」って聴かれて、「いいんちゃう」って返事して、全部「いいんちゃう」って答えていたら、「どこがいいんですか!」って詰め寄られた事があります(笑)。
また、質問ができるようになったのは、大きい変化です。例えば、年間スケジュールを立てる時はスタッフと話し合います。その話し合いの中で、スタッフから「それはこの時に、これと重なるからこうなると思うんです」みたいな話が出てくると、「どうして、そう思うの?」「じゃあ、これもう一つ増やしたらどうなるの?」等と、私自身、質問を投げるクセがつきました。以前なら、「それでいいんちゃう」とか、「え!それは違うと思う」みたいに、すぐバサッって切ってしまっていました。「どうしてそれを私にあげてきた?」って話を聴くことを大事にしています。
気がついたのは、トップの言葉ってすごく重いんですよね。「あの時オーナーいいって言いました」とよく言われるので、今ではきちんと聴こうと思っています。聴けない時に中途半端に話を聴いてしまうとそういうことが起きるので、「後で聴くからちょっと今だけ待ってて」って言う事が増えました。立体的に見えるようになってきたのかもしれないです。
そして、スタッフにも変化が出てきています。私自身が目標設定型なのですが、その部分が伝播したかなというのはあります。例えば、今月の目標はここまでに技術をあげようとか、技術は出来ているのでその上に自信をのせようとか、指名を取りたいスタッフは、いつまでにという期日を作ったり。目標達成できたかできなかったかで、お給料は変わらないので、彼女たち自身の目標として立ててもらっています。スタッフから、「技術の練習を作ってくれて、自信につながりました」「指名はまだとれていないんです」等と、目標について振り返りの話が入るようになってきました。これも、良かった点だと思っています。
起業家専門コーチングについて、その面白さは何ですか?
もともと、コーチングを学ぶ前から、サロンに来てくださるお客様の相談に乗っていました。サロンのお客様は年齢層も幅広く、商売をされている方が多いので、「成功するにはどうしたらいいのか?」等と聴いてくださる方がいて、アドバイスをしていたのですね。
コーチングを学んでからは、「起業家専門コーチング」として活動を始めました。主婦の傍ら個人経営をされている方で、売上げがゼロの時もあり、ご主人の収入があるので趣味としてでもいいのだけど、でもな…というクライアントがいました。この「でも」の部分を取り払うコーチングをする事に。目標設定をインスタフォロワー数にして宣言された2日後に、「目標数超えました!」って連絡してきたのです。そうこうしているうちに、全国から受注のDMが来るようになり、売上げも上がって行きました。今では、インスタフォロワー数は大きく膨らみ、最低売上げ金額をはるかに超えていく月もあるようです。今では、オリジナル品も作って販売しています。もう自分でアイデアを出して発信して、数字上げていくっていう行動までいけている。
私がコンサルではなくコーチングを選んでいるのは、ここなのです。「どうしたら数字が上がると思いますか」って、キーワードを一緒に考えながら、走っていく。コーチの伴走が無くなっても、クライアントは考える癖をつけたまま前に進んでいける。
コーチングをさせてもらっている時よりも、契約が切れてから、そのクライアントが活躍しているのを見るのが楽しいのです。その様子を見て「あ、役に立ったかな、良かった。コーチング受ける前は、こんなじゃなかったよね、すごく頑張ってる!」って思いながら、ほくそ笑んでいます(笑)。
共創コーチングって、どんなところでしたか?
コロナ禍で、完全オンラインに切り替わった世代ですね。リアルの良さもあると思いますが、オンラインの良さがありました。時間と場所という意味で、縛られない楽さ。オンラインだからこそ、何度も観て振り返りや学ぶ事ができるビデオがあったり。講師のジョニーさん&YOKOさんは、自然体で講座を回していくので、本を読んで学ぶというよりも、体感する学び。気づけば知識が入っているという、そんな場でした。
また、受講生たちは、異業種、年齢もバラバラ、日本全国から集まってきて、お互いに尊敬し合える温かい人たちでした。いつでも受け入れてくれて、正しくいないといけないではなく、間違ってもいいんだという場所。私にとっては「ただいま」っていう場所です。
これからやっていきたい展望・目標は、どんなものですか?
まず、2月に「サードプレイス」という会社名で法人化します。そして7月頭頃を目標に、サロンを大きく建て直します。スタッフも7~8人ぐらいの大所帯にしていきます。大きくなると、スタッフの意見等も吸上げにくくなるので、グループコーチングのスキルを確実に使えるように磨きをかけていきたいと思っています。サロンのリニューアルオープンした後、1年ぐらいかけて少しずつ1ヵ月の出勤日を2週間ぐらいまで減らしていく。そして、講演と執筆活動を開始。中高生中心に、「未来を決めきれない子たちに向けて未来の見つけ方」という講演で、全国を歩く予定でいます。
中高生たちは、本当はやりたい事が大なり小なりあると思うのです。親に言われたからそれをやるではなく、彼らの周りにいる大人ではない第三者として、「いやいや、簡単にやりたいことって進められるよ。何も難しく考えたらいかんよ」っていうのを伝えたい。私自身、最終学歴が高卒ですが、やりたいことを貫けば形になるんだよという事を、身をもって伝えたい。
サロンを大きくするのは、好きを仕事にできる子を、ひとりでも多く私が抱えてあげたかったから。借金も背負うし、人件費も税金もかかるけれど、それで社会貢献ができるなら私はそれをしたいと思いました。働く場所と働きたい場所が作れるって事は、私の喜びになるのです。
起業家が、コーチングを学ぶ意味とはどんなものですか?
一人で何かをやっていきたいのであれば、学ぶ必要はないと思います。だけど、大きくしていきたいのであれば、人の力を借りる事になるので学ぶ意味があると思います。「聴く」「承認」の大切さ、「どうなっていきたいか」「自分もどうなりたいか」を共有したり、みんなで作り上げていく。このプロセスの中で、コーチングは役立つし悩みが少なく進めると思います。
私自身もコーチングと出会ってなかったら、ワンマンになっていたかもしれません。こうやってサロンを大きくしたり、講演をしたいという思いに、実際に色付けをして動き出すのはもっと後になっていたかもしれないですね。